【165】不平等との闘い
【16/07/24】「平等」か「成長」かをめぐっての議論を、ルソーとスミスの過去にまで遡っての解明を試みたもの。すなわち、「不平等の起源は、社会を営んでいるそのことに内在する」とする、ルソー的スタンスと、「(市場に委ねれば)全体としての生産が向上し、(いわゆる)貧困層の生活水準が引き上げられる」というスミス的スタンスとの対比から、マルクス、新古典派経済学を経て、近年の「不平等ルネサンス」とピケティの議論までを一瞥したもの。労作と思うのだが、いかんせん私の読解力がついていかなかった。捲土重来を期したい。
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これは後に読む、バルファキスの議論とも接続される視点だと思った。