メモ①
▼書いている原稿を読んでくださっている方から、「対話の不在」や「不調」についての現状について記述が必要とのご指摘をいただいているため、急遽目を通すことにしました。
目次
はじめに
1章 なぜSNSで承認されたいのか?
2章 SNSにはどんな時間が流れているのか?
3章 SNSではどんな言葉が交わされているのか?
4章 SNSには偶然はあるのか?
5章 SNSで人は連帯できるのか?
おわりに
リアルとオンラインのあいだをもっと考えるための作品案内
メモ②
▼24/05/12に、19ページまで読んでいました(が、後は続きませんでした)。今回はあたらめて冒頭から読もうと思い直しています。
ノート
1章 なぜSNSで承認されたいのか?
▼それを使っていると息苦しくなることもあるのに、SNSから離れることができないのでしょうか。そして、離れることができないのなら、SNSとの距離をどのように保つべきなのでしょうか(略)「承認」という概念を中心に考えてみたいと思います。
1 「SNS疲れ」の正体
①承認欲求――がんばらなければ承認されない ※ ①等の数字は、引用者による。
▼自分は他の人々にとって関心のある存在ではない(略)つまり他者から承認されていないように感じるのです。
▼承認欲求は人間にとって必要不可欠な欲望です。
▼がんばれば承認を得られるかもしれませんが、それは言い換えるなら、がんばらなければ承認されない、ということです。
②SNSでの承認の三つの特徴――依存・不安・疎外
▼つまり承認欲求は、相手が自由であることを前提にする、ということです。
▼「私」の承認欲求が満たされるかどうかは他者に委ねられるのであり、その意味で「私」は他者に「依存」することになります。
▼私たちは絶え間なく承認されつづけていることを求めてしまいます(略)承認欲求が安定することは決してなく、常に「私」に対して不安を喚起するのです。
▼承認されたいと思うとき、「私」は無理をします(略)このとき、承認されようとする自分と、実際の自分の間には、乖離が生じます。
▼承認を求めようとすればするほど自分自身を見失っていく現象を、「疎外」と呼ぶことにしましょう。
▼依存・不安・疎外――。これらが一体となって立ち現れるとき、SNSを利用することは息苦しいものになり、しかもそこから逃れることが困難になります。
2 私たちはなぜ承認を求めるのか?
①「SNSの人間関係≒現実の人間関係」の世代
▼SNSは承認欲求を駆り立てる。こういう話になると必ず返ってくるのは、「じゃあSNSなんかやめればいいじゃないか」という意見です(略)しかし、私にはこうした意見に与することができません。
②他の人から承認されたいと思うのはよくないこと?
③他律性は悪者ではない
▼ただし、自律性と他律性が、まるで水と油のように、決して交わる事なく対立するものとして捉えられるなら、そうした考え方には疑問の余地があります(略)なぜなら人間は、自分ひとりの力では、自分のアイデンティティを形成することも、認識することもできないからです。
▼他者とのかかわりからもたらされる気づきの蓄積が、「自分は何者なのか」「自分には何ができるのか」というアイデンティティの形成には欠かすことができないのです。
④他者の承認によってこそ自分を知ることができる
▼私たちは生きていく上で他者からの承認を必要とします。しかし、承認欲求はときとして有害なものになります。では、私たちは「他者からの承認」という事柄に対して、どのような態度をとるべきなのでしょうか。自分の承認欲求をどのようにコントロールしていけばよいのでしょうか。
3 相互承認の境地へ
①ヘーゲルが考えたこと――承認欲求は必然的に挫折する
▼他者による承認によって自分自身を確信しようとすることは、他者を、自分自身を確信するための手段として、いわば道具として扱うことを意味します。
▼ある人による承認が「私」にとって有効であるためには、その人は自由でなくてはいけません。
▼つまり「私」は、他者に承認を求めることで、その欲求が満たされるために必要な条件を自ら掘り崩してしまうのです。
②他者を承認の道具として扱う/他者に道具として扱われる
③「相互承認」という承認――お互いの自由を承認する
▼ヘーゲルのよれば、承認をめぐる矛盾を乗り越え、承認を実現させるためには、「私」は他者から見えている「私」のイメージを自ら捨てなければなりません。
▼(略)キラキラしている自分は自分のすべてではない、それは一つの可能性にすぎないということを、自ら積極的に受け入れるということです(略)そしてそれは、自分だけではなく、他者を自由にすることも意味します。
▼「あなたは私にとって、単なる便利な存在ではない」というメッセージであり、「役に立つかどうかは関係なく、私はあなたとかかわっていたい」というメッセージです。
▼重要なのは、相手の自由を尊重し、相手からも自由を尊重されるという形での承認を求めることです。
メモ③
長くなってしまいましたので、2章以降の「ノート」は、別立てで起稿する予定でいます。以下にURLを取得次第、掲示させていただきます。よろしくお願いいたします。
(24/09/23)