こんにちは。
月2回の火曜20:30からは、小田中直樹さんの『歴史学のトリセツ』(ちくまプリマー新書)の読書会を行っています。本日(1/16)はその第2回で、2章と3章を扱います(全4回となりそうです)。以下、項目を拾っていきます。
第二章 「歴史を学ぶ」とはどういうことか
- 歴史学の父といえば?
- ヘロドトス、トゥキュディデス、司馬遷
- レオポルド・フォン・ランケ(1795~1886年)
- 実証主義と「記憶の排除」
- それは実際いかなるものだったか
- 実証主義
- 記憶(=主観的なもの)の排除
- 公文書至上主義とナショナル・ヒストリー
- 公文書>私文書
- 公文書の重視 → ナショナル・ヒストリーの色彩
- 資料批判と欠如モデル
- 知りたい事実について書かれた資料を見つける → 正否を分別する → 事実として記述すること=歴史学者の仕事の手順
- 科学としての歴史学
- =専門家としての訓練 → 欠如モデルにつながる
- 科学としての歴史学の功罪
- 専門家としての歴史学者コミュニティによって担われるべきと考えられるようになる
- 面白みに欠ける歴史学へ
- ランケ以後の歴史学
- 「科学」の時代=専門家の養成機関としての「大学」
- マルクス主義によった歴史学
- ブルクハルト(文化史学)
第三章 歴史のかたちはひとつだけじゃない
- 科学としての歴史学は良いとして
- 20世紀に入ると研究の目的、対象、手続きについて新たな潮流が
- アナール学派の成立――フランス
- リュシアン・フェーヴル
- マルク・ブロック
- 労働史学の誕生――イギリス
- 「民衆」に配慮した政策=戦勝国における「福祉国家」→ 民衆に対する関心へ
- エドワード・P・トムスン
- 公文書に残らない「民衆」→ 手紙、日記などが資料に
- 世界システム論――アメリカ合衆国
- イマニュエル・ウォーラーステイン
- エルネスト・ラブルース
- フェルナン・ブローデル
- 大西洋三角貿易
- 中核・周辺・準周辺
- 「マルクスとヴェーバー」から――日本・その1
- マルクス主義歴史学
- 比較経済史学派(=大塚久雄)
- 皇国史観
- 歴史研究学会
- 「下からの歴史」としての社会史学へ――日本・その2
- 高度成長が日本の歴史学に与えた影響 ← 上から目線に対する反動
- マルクス主義への幻滅
- 「社会史」ブーム
- モダニズムがもたらしたもの
- 高度経済成長への疑念
- レイチェル・カーソン
- ポスト・モダニズム
- 歴史学に対するポスト・モダニズムの影響とは?
- 「実証主義、公文書至上主義、資料批判」及び「記憶の排除、ナショナル・ヒストリー、欠如モデル」に対する疑問
- 言語論的転回
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今回のレジュメはここまでです。次回③は、1月30日(火)の予定です。お読みいただきまして、ありがとうございました。それではまた!